台風12号による紀伊半島豪雨からの復興について、国と紀伊半島の3県が合同で話し合う2回目の対策会議が、きょう(17日)午後2時から、大阪市中央区のスイスホテル南海大阪で開かれました。
去年(2011年)10月以来、2度目となる会議には、国から奥田健(おくだ・けん)国土交通副大臣と、森本哲生(もりもと・てつお)農林水産大臣政務官が、紀伊半島三県からは、代表幹事をつとめる和歌山県の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事と、三重県の鈴木英敬(すずき・えいけい)知事、奈良県の荒井正吾(あらい・しょうご)知事とそれぞれの県の担当職員らが出席し、およそ2時間にわたって話し合いが行われました。
荒井奈良県知事(左)仁坂和歌山県知事(中)鈴木三重県知事(右)
はじめに、奥田副大臣と森本政務官があいさつし、あらためて三県と連携して復興を支援する考えを強調しました。続いて、三県の知事からこれまでの復興の動きや要望などが説明されました。仁坂知事は「災害復興アクションプログラムに基づき、来年度(2012年度)までに95%の復旧を目指し、残りの5%も3年から5年で復旧させたい」と県の動きを報告しました。そのうえで仁坂知事は国に対して「未開通国道と紀伊半島一周道路の早期開通や、熊野川の総合治水対策、それに、文化財の復旧も100%に近い形でお願いしたい」と改めて要望しました。また三重県の鈴木知事は、輪中提(わじゅうてい)が破壊された、新宮(しんぐう)市の対岸・三重県紀宝町(きほうちょう)相野谷川(おのだにがわ)流域における国の水害対策工事などについて、奈良県の荒井知事も、県の観光復興キャンペーンなどについて報告しました。
仁坂知事(1月17日・スイスホテル南海大阪)
会議終了後、記者会見した仁坂知事は「道路問題や熊野川の治水問題など、国が中心となって三県の役割分担を考える事などを課題として引き続き国に求めていきたい」と述べました。
奥田国土交通副大臣(1月17日・スイスホテル南海大阪)
森本農林水産大臣政務官(1月17日・スイスホテル南海大阪)
また奥田副大臣や森本政務官は「時間はかかるが、急傾斜農地問題にみられた制度疲労の解消をすすめ、地域住民との意思疎通を三県を通じてはかりたい」と話していました。
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