２月６日の新宮(しんぐう)市の「お燈(とう)まつり」に毎年参加し、去年（２０１１年）７月、７１歳で亡くなった俳優の原田芳雄(はらだ・よしお)さんを偲ぶ映画会が、まつり前日のきょう（５日）午後、新宮市民会館大ホールで行われました。
これは、熊野・新宮フィルムコミッションと熊野大学の共催で開かれたものです。東京都足立区(あだちく)出身の原田さんは、生前、熊野大学主宰で新宮出身の文豪・中上健次(なかがみ・けんじ)からお燈まつりを紹介された事が縁で、２０年前から毎年上り子として参加するなど、新宮や熊野に深い愛着を持っていました。きょう（５日）午後１時半からと４時半からの２回にわたって開かれた映画会では、原田さん最後の主演作となった、阪本順治(さかもと・じゅんじ)監督の「大鹿村(おおしかむら)騒動記」と、５年前（２００７年）のお燈まつりの直後に収録されたインタビュー映像「熊野、映画、中上健次を語る～原田芳雄」がそれぞれ上映されました。
石橋蓮司さん（２月５日・新宮市民会館）
また、特別企画として「大鹿村騒動記」で原田さんと共演した俳優の石橋蓮司(いしばし・れんじ)さんと佐藤浩市(さとう・こういち)さん、岸部一徳(きしべ・いっとく)さん、それに、原田さんの息子でミュージシャンの喧太(けんた)さんが舞台あいさつを行いました。
石橋さんは「芳雄は自ら愛した新宮の街で何を感じ取ったのか、私も２日間の滞在で少しでも感じたい」と述べ、あすのお燈まつりを見届ける意向を述べました。
佐藤浩市さん（２月５日・新宮市民会館）
また、佐藤さんは「年末恒例の原田家の餅つき大会に参加し、来る者拒まずの原田さんの人柄が心地良かった」などと、原田さんとの思い出を振り返りました。
岸部一徳さん（２月５日・新宮市民会館）
原田喧太さん（２月５日・新宮市民会館）
原田さんの愛したお燈まつりは、あす（６日）の夜、新宮市の世界遺産・神倉(かみくら)神社周辺で行われます。
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