文化財の裏側の部分から、制作された事情や伝えられてきた経緯を知ろうというユニークな展示が、和歌山市の県立博物館で行われています。
県立博物館では、「スポット展示」として所蔵品を無料で展示、公開していますが、今回からは、「文化財のウラ、見ませんか?」をテーマに、通常は展示することのない文化財の裏側にスポットを当て、その文化財が制作された事情や伝えられてきた経緯などを紹介します。1回目となる今回は、「『梅椿図』のウラを読む!」と題して、紀伊藩2代藩主の徳川光貞が描いたとされる「梅椿図」の裏書きなどを展示しています。「梅椿図」のウラには、徳川光貞が粉河で鹿狩りをした際、雨が降り出したため雨宿りをしているときに「梅椿図」を描いたことや、「梅椿図」のほかに、「牡丹」や「水仙」の絵を同じ時に描いたことなどが記されています。今回の展示では、この裏書き部分を公開し、通常展示される表側「梅椿図」は写真パネルで紹介されています。スポット展示「『梅椿図』のウラを読む!」は、来月(4月)27日まで和歌山県立博物館で開かれています。
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