官民一体での観光プロ―モーションを手がける社団法人「田辺市熊野ツーリズムビューロー」が、観光のアカデミー賞として有名なWTTC・世界旅行ツーリズム協議会の「明日へのツーリズム賞」の最終選考者に、日本で初めてノミネートされました。このあと、WTTCの現地調査と審査を経て、4月17日に受賞団体が発表されます。WTTCは、ロンドンに本部があり、世界の旅行関連企業およそ100社で構成される民間の非営利団体です。「明日へのツーリズム賞」は、WTTCが世界各地で持続的な観光への取組みを行っている団体を募集するコンテストで、別名「観光のアカデミー賞」とも呼ばれていて、これまでに、ウガンダ共和国のマウンテンゴリラの保護と観光とを結びつけたゴリラ・トレッキングなどが受賞しています。田辺市熊野ツーリズムビューローは、世界遺産・熊野古道を中心とした自然と神仏への信仰、それに熊野の人々の生活が調和した持続的観光のモデルケースと題して、外国人観光客の受け入れを強化するために、熊野古道周辺の観光や日本古来の文化の紹介や宿泊予約の出来るホームページを開設したり、和歌山放送田辺支局の協力による外国人向けの音声ガイドの作成、また旅館やホテル従業員への外国人向け対応など、これまでの取り組みが評価され、今回、世界140団体の応募の中から、日本の団体で初めて最終選考にノミネートされました。田辺市熊野ツーリズムビューローの国際交流員、ブラッド・トウルさんは「熊野を核に地元と自然が一体となって作り上げた観光ビジョンが高く評価され、とても嬉しいです」と話していました。「明日へのツーリズム賞」は、このあと、来月(2月)末までにWTTCによる現地調査や審査が行われ、4月17日に東京で開かれる第12回WTTCサミットの会場で発表されます。
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