京都を拠点にする華道(かどう)の家元・池坊(いけのぼう)が、歴史上の文献に名前が記されてからことし(2012年)で550年になることを記念して、きょう(25日)午後、和歌山県庁知事室に、和歌山県の花「ウメ」や県木「ウバメガシ」などを使った生け花を献上しました。
生け花を献上したのは、京都の華道家元(いえもと)池坊総務所の池坊雅史(いけのぼう・まさふみ)事務総長と、池坊和歌山県支部の森本逸子(もりもと・いつこ)支部長ら13人です。池坊は、およそ1400年前に京都の六角堂(ろっかくどう)の池のほとりで仏前に花を供えていた僧侶が起源とされ、西暦1462年に「池坊専慶(いけのぼう・せんけい)」の名前が花の名手として歴史上の文献に初めて登場してから、ことし(2012年)が550年の節目となります。これを記念して、池坊では全国47都道府県の知事へそれぞれの土地の花の生け花を献上しています。和歌山県に献上された生け花は、これから花の季節を迎える県の花「ウメ」や、備長炭の原料の県木「ウバメガシ」のほか、高野マキやスターチス、チューリップ、それにラッパ水仙といった全て和歌山とゆかりの深い花々が生けられ、早春の紀州をイメージしています。白浜町(しらはまちょう)の「紀州焼葵窯(あおいがま)」の窯元、二代・寒川栖豊(さむかわ・せいほう)さんによる那智の滝をイメージした特注の花器が使われています。
梅の枝を生ける仁坂知事(1月25日・県庁知事室)
池坊和歌山県支部の森本支部長から梅の枝を手渡された仁坂知事が最後の1本を生けて完成させると、大きな拍手が送られました。
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